上海で上海蟹を食べよう
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10/22 (金)


 友達が10月に上海に蟹を食べに行きたいと言うので付き合うか考えていたが、JALが10月から2割減額マイルのキャンペーンをやってくれたので行くことにした。

夜勤明けの朝、名古屋空港発の上海線は取れなかったので関空回りで上海に。昼便に間に合うために高い金を出してのぞみ+はるか豪華コースで関空へ着いたのだが、2日前の台風の影響で機材繰りが間に合わぬコードシェアの中国東方航空は20分遅れの出発。

3月に使えなかったラウンジ金剛に行こうと歩いていると、ホットスポットの文字があり、よくよく調べたら関空はかなりのエリアがホットスポットになっていた。金剛でもインターネットができるのは非常にありがたかった。

上海に着き、機上2号線のリムジンバスで静安寺にある延安飯店に。連れは近くのヒルトンに泊まったので後から散々探して一人で泊まれる安いホテルを探したらこれだったのだが、ほとんどホテルには帰ってこなかったので、ヒルトンからの距離よりも駅に近くて同料金&ブロードバンド接続ができると楽天トラベルに書いてあった百乐门に泊まればよかったと最後に後悔。

延安飯店横のレストランで明日ガイドをしてくれる子と待ち合わせし、となりのレストランで食事をしながら打ち合わせ。朝8時にヒルトンのロビーで待ち合わせ。着いたら蘇州(以降:苏州)を回って、昼を陽澄湖(以降:阳澄湖)畔のレストランで上海蟹を食べる事でおおざっぱな打ち合わせを完了。12時ごろまで遊んでホテルに帰って就寝。

10/23 (土)


 さて、なぜ阳澄湖まで蟹を食べに行ったのか?これは去年の秋にさかのぼる。その当時知りあいだった上海出身のかなり上流の留学生が「私達は秋になると阳澄湖畔で蟹を食べます」と言っていたのを覚えていたからである。今回は人数もちょうど良かった事もあり、かつ7月に上海駅の列車の切符購入に失敗して行けなかった苏州にも行けるとあってノリノリで、現地の知り合いにメールでずーーーーと問い合わせをしていた。

上海蟹とはとどのつまりは日本の淡水に住むモズクガニである。上海辺りで取れるのはシナモズクガニという分類になっているようだ。それなのになぜ日本で珍重されないのかは私の疑問の1つでもある。実際与那国島でわんさかいたのだが、島の人に聞いても「誰も食べない」って言ってたし。

さて、阳澄湖は上海から高速で1時間ほどの距離で苏州のそばにある。上海explorerのKONOKの上海蟹大辞典はかなり詳しく食べ方から現地での楽しみ方まで触れていて参考になった。これを元にガイドの子にメールで質問を出発するまでしていたのだが、正直若いガイドの方が地方出身(温州)の子で困っていた(私の日本語にか蟹に詳しくないからかは不明だが)

一番の問題はであった。上のレポートを書かれているKONOK氏クラスだと問題はないが、一般観光客レベルだと中国では言葉と足の問題が重く圧し掛かる。

今回我々はガイドの子を通して車を一日借り切り(包车)した。苏州までの車とドライバー、高速代、ガソリン代込みで1000元。お礼に彼女と運転手の食事は一緒のものを食べているからそれなりのお金が他にかかってはいるが。彼女には大手電機会社社員の「5人でタクシーは嫌だ。もっと大きい車を頼んで欲しい」というワガママな要求を聞いて、Buickの1BOXを用意してくれた。普通にこれを読んで行こうとすると、別途通訳(要求を中国語でドライバーに伝えることができる語学力と知識)がいると思う。

さて、ホテルを出発した車は一路苏州へ。苏州工業団地は日本の工場がいっぱい。そこを抜けて苏州站の辺りまで行くと、昔の町並みが展開する。今回は虎丘と寒山寺で昼過ぎまで観光。虎丘はお墓なのだがあまりそれっぽくない。なかなか風光明媚な場所でよかった。

で、みなさんお待ちかねの上海蟹ですよ!上のレポートでも書いてある通り、今回は車を借りた会社の社長の使う店というのを教えてもらって行ってきました。「信用できるお店じゃないと阳澄湖産かどうか分からないから」というのがガイドの子談のコメント。いかにも中国らしい。

本気で行く人が出るかも知れないから、一応行った場所の住所を書いておく。

地址:(昆山)阳澄湖湖滨南路大閘蟹第一交易市场43号

左の写真ははるか遠方まで建つ阳澄湖畔のレストラン群。土曜日でシーズンということもあり駐車場は自家用車で一杯。中国は普及してきたとはいえ普通の家に車はそうそう無い。なので上海の金持ちの娯楽なのだろう。家族で食べに来ている様だった。

日本から来たという事でマネージャーに連れられて店の裏に行くとそこは蟹の生簀があり、ずいぶんな数の蟹が入れてある。一番立派な蟹だと250元とか言ってたが、正直めちゃめちゃ高いと思った。ちょっとした食事を屋台ですれば10元しないからね>中国。識者は上海蟹について「上海より香港の方が美味い」というのだが、凝った調理法なら香港の方が分がありそうだが、事、蒸蟹に関しては新鮮な方が良いと思うので、一番なのは阳澄湖で食べるのでは?と少々異議を申し立てたい。

蟹は生簀から上げたものをそのまま蒸蟹に。サイズは財布と相談で中型。ここを書くのにいろいろ調べていたら面白いページが見つかったのでリンクしておこう。私の体験とかなりダブるし、中にあった価格表は我意を得たりという出来だったので一読をお勧めする。

さて、我々はガイドにお任せで肝心なところのみ口を挟んだのだが、蟹雄雌1匹ずつ、あとスッポンを勧められて1匹付けて、あとは前菜数種類を取ったのだが、ガイド分を持っても1人辺り3000円ちょっと。人数で割ると2500円切ってる。よく知らなかった頃、シーズン外に上海の王宝和酒家で5000円超出して食べたときの不満足がついに解消された。はっきり言うとシーズン以外上海蟹食べる意味は無い。上海蟹の楽しみは雌の卵と雄の白子に凝縮されるので、身は正直どうでもいいのである。あの何て言うのかなぁ....まあとにかく食べてみてください。

行って食べてみた感想は....

阳澄湖:中流以上の上海人生活が見て取れて面白い。産地ならではの様子や実際の阳澄湖で遊べる(モーターボート乗せてやろうか?と誘われたり)して面白い。苏州への観光を絡めると時間的にもちょうどいい。次の日に帰るなら安くお土産の蟹が買える。

香港:高い質のサービスが受けれる。凝った料理なら香港の方がよさそう。ツアーの料金もなぜか遠い香港の方が安いのが見つかる。

とりあえず世間が求めるレベルの上海蟹を遥かに越えるレベルに到達した(と思ってるだけかも)のでとりあえず満足。


10/22 (月)
聞きかじりで動植物検疫の対象で無いと聞いたので土産に上海蟹を買って帰ることにした。さてすると蟹を買う訳であるがこれが難航した。昨日、准海路のParksonの地下食料品売り場で見たのは100元を越していて買って帰るのを止めようと思うほど高かった。そこでホテルの女の子に聞いてみたら意外な返事が返ってきた。

「襄阳服饰礼品市场がいいです」

襄阳服饰礼品市场とは地下鉄陕西南路站と常熟路站の間にある、悪名高きWTO加盟なんて知らん!と言わんばかりに未だニセモノを売りまくっている市場がある所。正直「蟹もニセモノか?」と思ったくらいで、大抵の日本人は行くと不愉快になるような所なのだ。

でもジモティーが言う以上何かあるはずと行って見ると、その市場の陕西南路站の方は自由市場があり蟹が売られていた。しかもそこそこ安い。中型の雄が35元だったか?時間も無かったので現地のおじいさんが買っている店で雄雌3匹ずつ、計6匹買った。

これを持って空港に走り、ドアツードアで5時間で上海から帰ってきて風呂に水を張り(笑)蟹が生きているのを確認。5匹は生きていた。翌日親と一緒に食べたがやはりあの卵と白子の味には感動していた。親父は途中でめんどくさくなって、肉を食べるのを放棄していた。

なお、襄阳服饰礼品市场は香港のディベロッパーが土地を持っているらしく、来年度には再開発されるという噂なので仮にこの情報を見ていく気があるなら、確認の程をお願いしたい。


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